「子育て世代争奪戦」 切り札施設オープン (大阪府)

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18.07.17

「子育て世代争奪戦」 切り札施設オープン(大阪府)

寝屋川市は16日、総工費7億円の子育て世帯向けの新施設をオープンさせた。少子化が進む中、自治体間の「子育て世帯の争奪戦」が激しくなっていて、それぞれが必死で対策を打ち出している。  同市でオープンした「子育てリフレッシュ館・RELATTO」。雨の日でも、子供たちがのびのびと体を動かして遊ぶことができる。市が7億円かけて作った肝いりの施設だ。  施設では子供の一時預かりも受け付けていて、携帯電話のアプリを使えば24時間予約ができる。  平日に子供を預けることができる一時預かり保育や、妊娠期から 子育ての相談ができるセンターも完備。「子育て」に特化した機能を一つに集約した施設は、大阪府内では初めて。  保護者は「実家が近くなかったりすると、どうしようかと思ったときに一時預かりがあるのはすごく助かります」と言う。  寝屋川市の北川法夫市長は「寝屋川市に子育て世代の皆さんが住んでよかったと、住みたいと思ってもらえる。そういう施設になったていけたらいいなと思います」と語る。  さらに、子育て世帯に選ばれる自治体になるために、おろそかにできないのが「待機児童対策」だ。同市は5年連続で待機児童ゼロを達成している。  待機児童ゼロを達成するために、同市が取り組んだのは、保育士を集めること。新しく保育士になった人に3年間で最大30万円の支給や、家賃補助など年間2億円の予算を投入し、思い切った処遇改善を実施した。その結果、4年間で400人分の保育の受け皿を増やした。  成美の森・こども園の保育士は「生活面での働きやすさもあるなと思って、それもこの園にした決め手の一つになっています」と話す。  今や多くの自治体が取り組む「待機児童対策」だが、大阪府内の中核市以上の待機児童数を見てみると、最も人口が多い大阪市は昨年度116億円ほどの予算を投入し、大幅に待機児童が減少。一方で、堺市は昨年から倍近く増える結果になっていて、自治体ごとに明暗が分かれている。  堺市は2016年から「子育て世帯」獲得のため、段階的に保育園や幼稚園の利用料無償化を進めている。堺市の幼保推進課・羽田 貴史参事は「今年4月についてはそれを第二子の5歳児まで(無償化を)広げているというところがありまして(待機児童の増加には)そこの影響が一定あったのではないかなと思っております」と説明。  第2子の5歳児まで無償となる今年は、保育需要の増加を見越して613人分の受け皿を増やしたものの、結局、保育の申請は想定を100人近くも上回る724人だった。  堺市の担当者は「子育てのまち・堺という、そこへのの期待感は確かにあると思いますので、伸びる保育ニーズも踏まえて3600名、単年でいうと900名を超える受け皿整備を進めて行きたい」と抱負を語った。  予測が難しい保育の需要だが、専門家は今後さらに需要が増える可能性を指摘している。京都大学大学院の柴田悠准教授は「国としては(今後)3歳以降の保育・幼稚園を無償化するという政策を組んでいます。自治体としては今後の少子高齢化のためになるべく待機児童の数は抑えたいと。抑えることでうちは子育てしやすい自治体ですよとアピールしたいと思いますが、常に(保育の)定員を増やさないと待機児童ゼロを維持できない」と分析する。  寝屋川市の北川市長は「基礎自治体として子供にどれだけお金をかけるというか、育てやすい街にしているかという自治体競争というものがありますけれどね、待機児童は寝屋川では作らないという方針でやらせていただいています」と語った。  大規模な子育て支援施設を作った寝屋川市。「子育て世帯」獲得と待機児童ゼロを両立をすることはできるのか、注目される。

(出典:読売テレビ)