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児童扶養手当の所得制限などに関する調査結果と緊急要望

 

2023年2月6日

 

 

 政府の少子化対策のための「児童手当」の所得制限(収入1,200万円)の撤廃検討をうけ、

 

●児童扶養手当の所得制限の緩和

●児童扶養手当の増額

●物価高騰をはじめ、卒業・入学・新学期シーズンにあわせ全ての子育て世帯へ給付金の支給

を緊急で求めます。

 

 

 児童扶養手当の所得制限などに関する調査より、ひとり親当事者を対象にアンケート&コメントを募集。

 

 また、ひとり親お悩み目安箱により、皆さまのご意見を募集してますので、気軽にお声をお聞かせいただけると幸いです。

 

 上記は提出日を過ぎたご意見も今後のご参考のため、気軽にご回答いただけますと幸いです。(匿名回答OK)

 

 

 

2023年2月7日

 

内閣総理大臣    岸田 文雄さま

厚生労働大臣 加藤 勝信さま

 

 

児童扶養手当の所得制限などに関する調査結果と

緊急要望

 

 

一般社団法人ひとり親支援協会

代表理事 今井 智洋

 

 

 政府は少子化対策のため、「児童手当」の所得制限(収入1,200万円)の撤廃検討を進めています。

 

 一方で、「児童扶養手当」は収入が130万円(「所得」で、57万円)未満の場合は、全部支給額が支給。

 

 収入が130万円以上で365万円未満(「所得」で、57万円以上で230万円未満)の場合には、一部支給額。

 

 所得230万円を超えると一切手当をもらえなくなります

 

 

※所得230万円には、同居家族(子どもの祖父・祖母)や働く子どもの所得も含む。

 

児童扶養手当は前年の所得をもとに決まるため、今生活が厳しいひとり親家庭には届きません

 

児童扶養手当を受給できないことで、割引、食料支援、ひとり親割引、公的支援の対象者からもれ支援がうけることができなくなります

 

 

 

 

 一般社団法人ひとり親支援協会は、2023年2月4日より、足元で物価の高騰をはじめ、児童扶養手当の所得制限に関する緊急調査を行いました。(児童扶養手当の所得制限などに関する調査よりアンケート&コメントを募集)

 

 その内容とあわせ、以下の通り、③つの要望をいたします。(※当事者よりいただいたお声の一部を抜粋し、原文ママで記載しています。)

 

 

 

 

要望①:児童扶養手当の所得制限の緩和を求めます。

 

 

・児童扶養手当の所得制限の緩和宜しくお願いします。これだけ物価が上がると、無理して働いても、制限にひっかり、児童扶養手当がなくなり。頑張って働いては、いますが、なくなった分を補給出来ず、大変です。大学生がいますが、仕送りもしてあげれず、小学生と高校生を養うのが精一杯です。

 

 

・所得制限の緩和希望します!生活がきつくて副業していますが子供との時間が減る・休む時間もなく一日終わる。自分が身体を壊し通院でさらにお金がかかり悪循環です。頑張れば頑張るほど苦しいです。毎月生活するだけで精一杯で、子供が中学高校になってもっとお金がかかると思うと怖いです。

 

 

・緩和希望です。最低賃金も上がり、役職も上がり、求められてる仕事も変わってくるとどうしてもその年によって収入が変わってきます。会社の都合もあったりするので制限内に抑えて働くというのは自分都合では難しいです。足りないから沢山働く、結果制限を超えて次の年足りない また沢山働くの無限ループ

 

 

・是非児童扶養手当の所得制限を緩和して頂きたいです。我が家は子ども3人、稼げば稼ぐ程減額されるし、子ども達には年々お金掛かるし…常勤+夜勤バイトいれてる状態です。子供達と過ごす時間はほぼないです。

 

 

・児童扶養手当、なにそれって感じで、所得制限ひっかかってもらえたことありません。親2人いる家庭に比べたら全然低所得なのになぜもらえないのか…

 

 

・ひとり親でそれでも頑張って働いたのに、所得制限でほとんどなくなりました。。頑張らない方がよかった?とおもいました。

 

 

・まずは児童手当よりも、児童扶養手当の所得制限の緩和を希望します‼️本当に困っています‼️💦

 

 

・児童手当の所得制限の緩和より、むしろこちらの緩和の方こそ先にやるべきなのでは❓と疑問に思っていたのですが、大多数の方が先なのでしょうね…支援が当たり前になるのは良くないですが、シンパパの方は、 こういった恩恵を受けていない方が多くいるのかなと思われますので、ぜひ働きかけだけでも行って頂けたらと思います。

 

 

・今の時代政府が進めている様に女性の社会進出もあり夫婦共働きの世帯も多く、夫婦合わせた所得額で教育養育が出来てます。ですが、ひとり親は頑張っても共働き世帯の所得には届かず教育養育に『格差』が生じています。「児童扶養手当」と謳うなら子供の養育に格差が生じないよう撤廃、緩和は必要ですね。

 

 

 

物価高騰の影響も勘案してほしい。

 

 

・児童扶養手当は現在対象外ですが、これだけの物価高なので緩和されれば助かります。また、対象外で月の手当がなくても多少医療費助成があるとたすかります。ひとり親の場合、その親が倒れると家計的には致命的です。どうしても忙しく自身の体調管理を疎かにしてしまうので……

 

 

・頑張って子どもの将来の為にって子どもと関わる時間削って仕事したら所得制限にギリギリ最低ラインで引っかかり手当受けれなくなり、こんなに物価高でも昇給しないし、ホントに苦しい以外なにものでもないです。子どものこともっとみたいし、習い事だってさせてあげたいし…所得制限撤廃してほしい。

 

 

最低賃金が上がるに比例して、所得制限を引き上げてもらわないと、、多分今年はギリギリ超えるので、来年からは手取りはガクッと減ると思います…。

 

 

 

児童扶養手当がもらえないことで他の支援も受けられなくなる。

 

 

・現行、働くほど支援はほぼ受けられず。身を粉にしても、上限ギリギリですと、結果的に収入逆転や支援受給格差が生まれます。パントリー、支援金等支援の要件も「児童扶養手当受給者」が多く、ギリギリのラインはかなり厳しいかと。医療費負担割合も異なり、苦しいです。地域区分もつけて欲しいです。

 

 

・私もついこの間所得制限で手当も貰えなくなりました。何のために子供との時間をけずって頑張ってきたのか分かりません。医療費もかかる為自分の通院もやめました。手当が無くなっても、免除は受けたいです。

 

 

 

児童扶養手当の所得制限の緩和が難しいのであれば、代替案を考えてほしい。

 

 

・所得制限の緩和、お願いしたいです。年収増えたら児童扶養手当もなくなり逆にかかる税金が増えてく。ひとり親じゃ大変。子供が個別級にいても住む場所のせいで手当が何もでないし。それかひとり親控除の額を大きくしてほしい。

 

 

・扶養手当や就学援助の緩和も。高校に進学すれば、諸々、金額もあがり出来れば高校生までは児童手当は半額になってと思ってしまう。緩和が出来ないのであれば、税金(所得税など)の見直しを。手当を当たり前とは思ってないですが、働けば働くほど税金はとられ、手当は無しは…。

 

 

 

同居家族(子どものおじいちゃん・おばちゃん)や働く子どもの所得は別に計算してほしい。

 

 

上の子が収入オーバーで扶養から外れ児童扶養手当支給停止。去年退職で扶養に戻るけど、下の子が3月で高校卒業…😓進学に色々とお金かかりますけどね。仕事で関わってる利用者さんの方が貯金あって余裕の暮らし(障害年金&生保)。働いた方が暮らしがキツくなる…正直やってられない。

 

 

・児童扶養手当の所得制限の緩和よろしくお願いします!(切実)実家で生活している場合、世帯分離しても同居家族(自分の親)の所得を見て決められるのは本当に辛いです。まだまだ現役バリバリで働いてる両親ならまだしも、年金生活の両親を養育出来る人として見るのはどうかと。。

 

 

金銭的援助を受けていない同居家族の収入で判断されるのはきついです。しかもその家族には扶養控除など税制上の優遇はなし。扶養義務者とは何でしょうかね💦。保育園費用も同様で非課税所得なのに収入の2割の保育費を納めていたときもありました。

 

 

・仕事掛け持ちで夜勤バイト等あるので実家に住んでます。実家で親と同居の場合、児童扶養手当は合算になるので手当は支給対象外です。私自身ひとり親家庭で、母親に金銭的な援助までは頼めません。それでも対象外。実家に居なくても親から援助受けてる人も居ますよね?見直しお願いします。

 

 

・尼崎市、二世帯住宅の実家住まい、兄とは電気水道生計も別で全く援助を受けていなくても、家の中が繋がっていたら兄の所得が計算に含まれ、私自身は低所得ですが児童扶養手当を受けられずです。所得制限緩和を願います。

 

 

・姉と住んでおり所得制限に引っ掛かっています。なぜ兄弟が扶養義務者なんでしょう。金銭的援助は一切ありません…

 

 

・緩和というより児童手当と同じルールにして欲しいですよね!流石に同居家族までカウントする、児童手当の所得制限の3分の1以下の年収でも制限に引っかかるのは酷すぎる😭。緩和しなくてもいいから、児童手当と同じ計算方式にして欲しいですね!

 

 

 

 

 

要望②:児童扶養手当の増額を求めます。

 

 

・所得制限の緩和はもちろん、手当の額も増額をお願いしたいです。ひとり親は、経済的な負担以外の精神的な負担もあります。1人で家庭を支えていかなければなりません。非正規で安定しない状況からの脱却はなかなか難しいなど、色んな苦労が伴います。ぜひ幸せに暮らせるような施策をお願いしたいです。

 

 

・収入を増やすために夜勤の仕事を始めましたが、収入が増えた分貰える手当てが減りました。生活が全く楽にならず、習い事など習わせる事も出来ません。もっと厳しい家庭があるのもSNSで知りました。所得制限は無くしてほしいし、二人目からの金額も増やしてほしいです。

 

 

・児童扶養手当の緩和も含め、増額してくれるとありがたいです…。精神疾患と障害を持ちながら仕事をし、シングルマザーとして1児を育てています。ですが、持病の悪化や波によって月の収入は減少し続けたり子供を遊びに行かせるほどの余裕すらないときもあります。

 

 

 

その他の声。

 

 

・死別者の場合、遺族年金を受給していれば児童扶養手当は貰えません。声を挙げる方は離別者より少ないと思いますが、これも問題視して欲しいです。精神的ショックを受けた状態で突然一人での子育て・仕事が始まりました。非常に辛いです。早くしにたいと思いながら生きています。

 

 

・障害年金を貰うと、児童扶養手当がほとんど貰えなくなるのも困ります。遺伝性の病気で透析になりましたが、未成年の頃の発症で障害基礎年金しか受給できないのです。

 

 

・別居中の母子家庭世帯です。児童手当は頂けて大変感謝していますが、児童扶養手当は頂けておらず、まだまだ生活が苦しいです。別居中母子家庭世帯にも児童扶養手当が頂けるようになると大変助かります。

 

 

・暖和もですが、4月、8月、12月とお金がかかる月にも手当が入るようにできないものかと…

 

 

 

 

要望③:卒業・入学・新学期シーズンにあわせ全ての子育て世帯へ給付金支給を求めます。

 

 

 物価高騰の影響に加え、これから卒業・入学・新学期シーズンを控え、制服・カバン・靴・教科書など出費がかさむことが想定されるなどご不安のお声を多くいただいています。

 

 

 子育て世帯への継続した支援が必要であり、卒業・入学・新学期シーズンにあわせ給付金支給を求めます。

 

 

※詳しくは「物価高騰の影響・給付金の使い道調査結果のご報告」を参考

 

 

 

 

参考①:ひとり親家庭世帯数と児童扶養手当の受給率

世帯数 児童扶養手当
受給率
児童扶養手当
非受給世帯数
母子家庭 123.2万世帯 73.0% 約31万世帯
父子家庭 18.7万世帯 51.5% 約9万世帯

※平成28年厚生労働省 全国ひとり親世帯等調査より

上記は、全額支給と一部支給を合算した世帯数です。

 

 

 

 

参考②:2021年2月時の児童扶養手当に関する調査の抜粋

※一般社団法人ひとり親支援協会(エスクル)が実施

 

 

 

 

 以下に児童扶養手当を受給してないひとり親家庭のお声をお伝えします。

 

 

30代シングルマザー

これまで努力して、働いてきました。やっと去年から児童扶養手当をもらわないギリギリの年収まで到達しました。精一杯頑張って、自分の力で子供と生きていこうと思ったから。

でも、コロナウイルスの影響で失職しました。ひとり親に対するいろんな支援があるけれど、結局はほとんど児童扶養手当をもらえている家庭が対象。

努力した結果、私にはほとんどの支援がありません。こんなことなら、児童扶養手当をもらえる働き方にしておけばよかったとか、努力が無駄だったと思えてなりません。

 

 

30代シングルマザー

コロナウイルスの蔓延によって失職し、求職中だけど仕事が見つからない。収入がないのに、去年の年収で判定されるため、児童扶養手当とか受けられてない。児童扶養手当証書がないと、フードバンクなどの支援も受けられず、生活が苦しい。今の状況にあった支援をして欲しい。今助けて欲しいのに、このままだと本当に生活できない。

 

 

40代シングルマザー

児童扶養手当の上限額が低すぎて、フルタイム勤務の社員は中々引っ掛からない。社員とは言え、給与は低いので、児童扶養手当一部支給とのボーダーラインにいるが貰えず生活が苦しい。

そしてあらゆる手当、割引、食料支援、ひとり親割引、公的支援の対象者は児童扶養手当受給者のみ。いつも同じ層の人達だけが恩恵を受けて、身を粉にして働いている掛け持ちやフルタイムで働いている人達はまずひっかからないというのがおかしい。

貧困解決には児童扶養手当の条件緩和は不可欠だ。

就学援助の対象者の収入要件はもっと緩い。せめて同様に足並みを揃えて欲しい。現状は働けば働くほどその人達が時間もお金もすり減らす理不尽なシステムでしかないと感じる。

 

 

30代シングルファーザー

所得が少しでも超えると最低給付9000円台から0円になるのは厳しい。給付を少しずつ減らしてでも所得制限ギリギリのひとり親はかなりしんどい。あと去年の所得で決められると所得が下がったときに本当にキツイ。

 

 

40代シングルマザー

18歳以上の子供が対象から外れるのはおかしいと思う。大学進学等にまだまさお金がかかる。

所得制限を少し超えた途端貰えなくなりむしろ収入が減った。コロナの影響で18歳になった子供がバイトを探すも見つからず、でも18歳以上の子供は対象にならないのも厳しい。

 

 

40代シングルマザー

死別シングルで遺族年金を受給していると児童扶養手当の受給が出来ないので、私の居住自治体では他のどの公的支援も受けられない。だが小さな子供がいると仕事復帰も難しい。

死別は両親のどちらも望んでなった結果ではない。所得制限緩和というよりも、未就学児がいる家庭等には遺族年金は所得とは別に考えてもらいたい。ただ、給与や養育費などの所得制限自体は仕方がないことだと考える。

 

 

以 上

 

 

 

 最後にお役立ち情報(最新情報など)、活動写真報告(交流様子など)、メディア掲載一覧(テレビ・新聞・ニュース抜粋)、相談対応一覧アンケート調査・政策要望などもあわせてご覧いただけますと幸いです。

 

 

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 ひとり親家庭の皆さまの何かお役に立てますよう、引き続き活動していきます。