2025年8月27日
法務省が法定養育費を月2万円で検討
(法定養育費とは?2万円は不十分では?)
⇒アンケート調査を実施中
本日8月27日に、「法務省が法定養育費を月2万円で検討」という内容のメディア報道がありました。
法定養育費とは、離婚の際に養育費の取り決めをしなくても、一定額の養育費を請求できるという制度です。 2024年5月の民法改正により導入された新しい制度で、2026年5月までに施行される予定です。
法務省の立場としては、法定養育費を2万円にすることで、「養育費未払いの0円よりマシ」という考え方があるかと思います。
養育費とは、子どもが自立するまでの生活費、教育費、医療費など、健やかに成長するために必要な一切の費用を指し、これは子どもの権利です。
多くの場合、2万円は、裁判所の定める算定表を大きく下回る金額です。
※養育費は、算定表(※出典1:裁判所HP)に基づいての取り決めが推奨。
加えて、日本の養育費受給率は海外と比べて大きく低く、2023年度調査で28.1%しか受け取っている家庭がありません。
参考:(発表資料)日本の養育費の現状と各国の取り組み
そもそも養育費の未払いを防ぐには、以前から要望しています「国や行政による建替払い」が求めらえます。
ひとり親支援協会(エスクル)としましても、8月中に法務省と意見交換の場を設けて、養育費の未払いを防ぐため働きかけを行います。
また、アンケート調査も随時行っておりますので、皆さまのご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
●ひとり親お悩み目安箱 コチラよりご回答ください。(匿名も可)
※(2025年8月27日追記)法務省は、パブリックコメントで意見を募集する方針とのことですので、こちらでも働きかけを行います。
※パブリックコメントは個人としても意見可能です。追ってご案内をいたしますので、上記の認識をもって、皆さまのご意見を国についてしっかりと伝えてください。
【参考】
「法定養育費」月2万円で検討 不払い対策、離婚で請求
養育費の不払い対策として新設され、離婚時の取り決めがなくても相手に請求できる「法定養育費」を、法務省が月2万円とする方向で検討していることが27日、関係者への取材で分かった。同日の自民党法務部会で省令案を示した。制度新設を盛り込んだ改正民法は2026年5月までに施行予定。同省は与党の見解やパブリックコメント(意見公募)の結果を踏まえ、内容を詰める。
厚生労働省の21年度調査によると、母子世帯で養育費の取り決めをしたのは約47%で、受給している割合は約28%にとどまる。取り決めがない場合は不払いがあっても請求できず、ひとり親家庭の困窮につながるため深刻な課題となっている。(8月27日付共同通信)
https://x.com/tomoni21/status/1960645847043190832
民法改正で導入「法定養育費」に賛否の声、なぜ月2万円? 法務省「暫定的なセーフティネット」
民法改正により新たに導入される「法定養育費」について、法務省が省令案を取りまとめ、「月額2万円」とする方向で検討していると報じられている。
法定養育費とは、離婚時に養育費の取り決めをしなかった場合でも、法律上一定額を請求できる仕組みで、来年5月までに施行される予定だ。
しかし、この「2万円」という額に対しては、SNSで賛否が分かれている。
「この物価高に2万円は安すぎる」「お米5㎏が4000円を超える時代に生活できない」といった批判がある一方、「ゼロよりはまし」「2万円以上になると支払えずに生活が破綻する人もいるのでは」といった意見も見られる。
法務省の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「この制度は養育費の最終的な基準額を決めるものではなく、あくまで暫定的なセーフティーネットだ」と説明する。
では、なぜ「2万円」になったのか。法務省に詳しく聞いた。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)
- 「養育費が決まるまで暫定的なもの」
──「法定養育費」とはどのような制度なのでしょうか。
本来、養育費は父母の収入や子どもの年齢など、個別の家庭の事情を踏まえて適正な額が定められるべきものです。しかし、取り決めには時間を要することがあり、これまではその間、「養育費がゼロ」という状況もありました。
それでは子どもの養育にとって厳しい状況になるため、最低限度の生活を維持するセーフティーネットとして、法律で法律で一律に額を暫定的に定め、請求できるようにするのが趣旨です。
つまり、「法定養育費」は、養育費の取り決めがされるまでの暫定的・補充的な仕組みです。
- 「一律のために低くせざるを得ない」
──なぜ2万円という金額になったのでしょうか。
金額の根拠については、改正民法の委任内容に基づいています。
法律では「父母の扶養を受けるべき子の最低限度の生活の維持に要する標準的な費用の額その他の事情を勘案して、子の数に応じて、法務省令で定めるところにより算定した額」と規定されています。これを踏まえ、検討会では、多角的に検討をしました。
──検討会では具体的にどのような要素を考慮したのでしょうか。
実務で取り決めされている養育費の額、生活保護基準の算出方法、ひとり親家庭の消費支出データなどを参考にしました。ひとり親家庭が受給できる児童手当や児童扶養手当などの給付も考慮しています。その結果、月額2万円が相当であると判断しています。
収入など、個別の事情を考慮しないため、実際に最終的に定められる適正な額よりも、ある程度低く設定せざるを得ません。そういった趣旨から、月額2万円が相当であると判断しています。
- 「養育費の標準を定めるものではない」
──「2万円」という額に大きな反響が出ています。
法定養育費が、あたかも養育費の基準のように誤解されている報道も見受けられます。
本来の制度趣旨が省かれて、「法定養育費」というキーワードだけが一人歩きし、養育費の標準を法律で定めたというように誤解されやすい気がします。
この制度は、収入などを考慮したうえでの取り決めが速やかにされるのが望ましいのですが、その取り決めがされるまでの暫定的なもので、離婚したときからすぐに請求できるという制度です。この点について誤解がないように伝わればと思います。
あくまでも本来の養育費の取り決めは、個別の事情を踏まえて適正化されるべきものであり、「2万円で足りる」とか「2万円で生活してください」というような標準を定めたものではありません。
──今後、金額が変わる可能性もあるということでしょうか。
はい、現時点では案にとどまります。これからパブリックコメントの手続きをおこない、いただいたご意見も踏まえたうえで決定に至るというプロセスです。 パブリックコメントについては9月から1カ月間を予定しています。(8月28日付弁護士ドットコムニュース)
https://x.com/tomoni21/status/1961214649694884011
(※出典1)平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について(裁判所)
https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html
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