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児童扶養手当の増額を検討 厚労相 ひとり親の声と必要な支援

 

2020年5月15日

5月25日更新

 

 

児童扶養手当の増額を検討 厚労相

ひとり親の声と必要な支援とは?①

ひとり親の声と必要な支援とは?

 

 

 児童扶養手当は、父母が離婚した児童、父または母が死亡した児童、父または母が一定の障害状態にある児童などの養育者に支給される制度です。

 

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、児童扶養手当の増額の動きが活発化しています。

 

 

●児童扶養手当倍増、増額の検討の動き

・低所得ひとり親世帯の臨時給付金 政府・与党案

 

「政府・与党は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、低所得のひとり親世帯に支給される臨時給付金について、子ども1人の場合に1世帯あたり最大10万円を支給する方針を固めた。児童扶養手当受給世帯に加え、休業や失職で大幅に減収したひとり親世帯などを対象とする。」

 

「与党案では、児童扶養手当受給世帯や、遺族年金などを受給していることで児童扶養手当を受給していない低所得のひとり親世帯については、子ども1人の場合は5万円を支給し、さらに減収が確認された場合には5万円を追加支給する。新型コロナの影響で収入が児童扶養手当支給対象の水準まで減ったひとり親世帯にも5万円を支給する。いずれの世帯についても、子どもが複数の場合は第2子以降3万円を加算する。」

 

「この給付金は非課税とし、8月から順次支給を開始するとしている。政府は与党案をもとに給付金制度を創設する方針。厚労省によると、約120万世帯が臨時給付金の支給対象となる見通し。児童扶養手当は低所得のひとり親世帯93万9262世帯(2019年3月末時点)が受給。支給額は子ども1人の場合、収入に応じて月1万180~4万3160円。子どもの数に応じて加算がある。」(5月25日 毎日新聞)

 

 

・ひとり親家庭に給付拡充を 困窮深刻

 

「会見では電話をつないだ北陸地方に住む20代のシングルマザーが「1歳の息子を保育園に預けて仕事をする予定だったが、コロナの影響で仕事を失い新しい仕事も見つからない。保育園からも『休職中は子どもを預けないでほしい』と言われどうすることもできません」と訴えました。」

 

「こうした状況を受けて支援団体は政府や各政党に対し、児童扶養手当を受けているひとり親世帯への給付額を先月にさかのぼって9月までの半年間上乗せすることや住民税非課税世帯には「特別給付金」を支給するよう求めています。」(5月20日 NHK)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200520/k10012436751000.html

 

 

・加藤厚労相「しっかり検討」児童扶養手当増額

 

「加藤勝信厚生労働相は19日の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大を受け、所得水準が比較的低い一人親家庭が対象の児童扶養手当の増額について「どう支援するか、与党の議論を踏まえながらしっかりと検討していきたい」と述べ、前向きな姿勢を示した。」

 

「加藤氏は「新型コロナが経済や雇用にさまざまな影響を与えている。元々ひとり親は実感として大変厳しい状況におかれ、より一層困難さが増している」と指摘した。」(5月19日 SankeiBiz)

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200519/mca2005191320015-n1.htm

 

 

・ひとり親家庭に給付金を 自民議連が要望書

 

「女性議員グループの要望書では、所得が一定の水準を下回り、児童扶養手当が支給されているひとり親家庭と、収入が減り、今後、支給対象となる見通しの世帯に、子ども1人当たり一律10万円の「特別給付金」を支給することなどを求めています。」

 

「これに対し、加藤厚生労働大臣は、「党でも、そうした方向性で方針をまとめてもらいたい」と述べたうえで、実現に前向きな姿勢を示したということです。」(5月18日 NHK)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200518/k10012435031000.html

 

 

・児童扶養手当を倍増 法案提出―野党

 

「立憲民主、国民民主、日本維新の会など野党5党は15日、新型コロナウイルス感染拡大で経済的に苦しむひとり親家庭を支援する法案を衆院に共同提出した。児童扶養手当の受給世帯を対象に、今年3月から半年間、手当の満額支給分と同額を臨時特別給付金として上乗せする。」(2020年5月15日 時事通信)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020051500375&g=pol

 

 

 コロナの影響で生活が苦しいひとり親家庭が多い中、一部自治体では児童扶養手当を支給するひとり親世帯に現金を支給するなどの取り組みも広がっています。

 

 加えて国として取り組むことで、全国の児童扶養手当世帯が対象になるため、より大きいインパクトが期待できます。

 

 

●独自に児童扶養手当を増額する自治体

 

 児童扶養手当支給世帯に6万円~1万円増額支給する自治体もあります。

 

 詳しくはコチラをご覧ください。

 

 

 

●ひとり親がもらっていると思われがちがですが…

 

 児童扶養手当には所得制限があり、所得を超えると受給できません。

 

 例えば子ども一人の場合、所得が230万円を超えると児童扶養手当が受給できなくなります。

 

 

大阪市HPより引用

 

 

 児童扶養手当は子どもが18歳の誕生日の後の最初の3月31日まで(障害児は20歳未満)支給されます。

 

 

<ひとり親家庭世帯数と児童扶養手当の受給率>

 

世帯数 児童扶養手当
受給率
児童扶養手当
非受給世帯数
母子家庭 123.2万世帯 73.0% 約31万世帯
父子家庭 18.7万世帯 51.5% 約9万世帯

※平成28年厚生労働省 全国ひとり親世帯等調査より

 

 

※上記は、全額支給と一部支給を合算した世帯数です。

 

 

 なお、児童扶養手当の詳細については以下をご覧ください。

 

 大阪市HP 児童扶養手当

 

 厚生労働省HP 児童扶養手当について

 

 

 

●児童扶養手当の受給者拡大も必要では?

 

 様々な立場のひとり親の方から声を頂戴し、以下に抜粋しまとめました。

 

 

・子どもに惨めな思いさせたくなくて頑張れば頑張るほど、翌年付与手当は少なくなります。これって公平ですか?

 

 

・私は児童扶養手当をもらっていません(実家暮らしでもない)ので、コロナ禍でのこうした手当も縁がないのですが…

 子どもとの時間を割いて、仕事をして、納税していますが、保育料(1歳児のため無償化対象外)、延長保育代、主食代やサポート代などこのコロナの中でも働き続けるためにかかる支出は相当なものです。

 働けば働くほど税金支払い保育料は上がり収入が増えず苦しくなる…

 

 そして今児童扶養手当を受給しているのは、去年までの収入で受給資格を得ている人であって、今、そしてこの先コロナで影響を受けて困っている(またはこれから困る)人ではない。

 

 ひとり親が経済的精神的に困っているかどうかを、「今、児童扶養手当をもらっているかどうか」で判断するのは、あまりにもどうかと思います。

 

 児童扶養手当を受給している、受給していないに関わらず、全てのひとり親に支給を臨みます。このご時世、困っていないひとり親なんてきっとひとりもいません。

 

 

・シングルファーザーです。コロナの影響で、1人親家庭の援助も注目され周囲の方にも羨ましいやら良かったねと言われますが、私は所得制限を超えてて一般の方と同様に納税を行なっており1人親というメリットはほとんどありません。
1人親で頑張ってる方は状況が様様と思います。支援を広げるため所得の見直しは、必要かなと思います。

 

 

・私、シングルですが、看護師であるがために、何も援助はなしですが、世間の人からは母子手当何万ももらってるんでしょ?医療費ただでしょ?と言われたりします。このたび、子供が小2で不登校になり不安定となったため、休職しているのですが、なんの支援もなしです。辛いです。

 

 

・18才以上の学生を持つひとり親は手当がありません。その子供達は奨学金を借りてると思います。借金をする上にバイト出来るからと言って生活費を出させる事までは…親としては辛いし、私は言えません。ひとり親の子供の年齢の条件を改正して欲しいですね。

 

 

・約120万/年の障害年金だけで児童扶養手当の受給資格もなく生活している母子家庭もいることを忘れないで下さい。水道費免除、粗大ごみ処理料免除、市の教育支援(塾)なども児童扶養手当を受給している事が条件で困窮しています。児童扶養手当受給資格がない母子家庭を一度整理して問題点考えたいですね。

 

 

・死別シングルマザーです。私の市ではひとり親に三万円支給のようです。ただ児童扶養手当支給の人のみのようで私は除外のようです。

 

 

 

●今後の対応

 

 ひとりでも多くののお声を頂戴したく、コチラから皆さんのお声をお聞かせください。

 

 なお、皆さんのお声に応じてエスクルとしてできることを検討していきます。

 

 また、今後もこのページを更新していきます。

 

 引き続き、よろしくお願いいたします。

 

 

 最後に、お役立ち情報一覧はコチラをご覧ください。